地域を読み
その土地ならではの建築設計を

東北支社 設計監理部/2020年入社

神谷 将大

地方支社で地域に寄り添う

入社のきっかけを教えてください

仙台にある大学で建築を学ぶ中で、地域に寄り添った、その土地ならではの建築をつくりたいと考えるようになりました。就職活動に際し、山下設計は支社にも多くのスタッフを配置し、首都圏だけでなく地域・地方でさまざまなプロジェクトを手掛けていると聞き、興味を持ちました。

また、創業者が山形県出身であることや、他の組織事務所に先駆けて東北支社を開設していること、特に東北地方において多くの実績があることを知り、建築を学んだ東北の地で、地域に寄り添った建築という自分の目指す建築を実現する機会があるのではないかという思いもありました。

現在は東北支社に在籍し、東北各地でのプロジェクトに関わることができています。

地域の文化・風習から建築を考える

印象に残っている仕事はありますか?

火葬場のプロジェクトが印象に残っています。火葬場の計画で考えなくてはならないのが、地域ごとの葬送習慣についてです。葬送の流れや考え方は地域によって異なり、独自の習慣を持つ地域もあります。そのため、故人との最後のお別れの時間を会葬者の方が思い残しなく過ごせるように、その地域の葬送習慣に合わせた建築計画を提案しました。連続していくつかの火葬場のプロジェクトを担当していたので地域における文化や風習の違いを実感しながら、その地域ならではの建築のあり方を深く考えたことは印象に残っています。

業務全体の流れを意識する

入社後一番成長したと感じるところを教えてください。

業務を進める上での段取りや関係者間の調整など、プロジェクト全体の流れを意識するようになったことです。学生時代の設計課題や研究では、基本的に一人で完結する作業が多かったのですが、実務ではお客様をはじめ、多くの関係者と協働しながらプロジェクトを進める必要があります。特に、今何をお客様と打合せすべきか、他のセクションの担当者と共有すべき情報は何かなど、自分の目の前の作業だけでなく、周囲の状況や設計スケジュール全体を考慮して行動することが求められます。社内外の関係者と日々密にコミュニケーションを取り合いながら設計を進めることの重要性を実感しています。

変わらない魅力ある建築を目指して

今後の目標を教えてください。

建築設計においては、法令やコスト、技術的な合理性、利用者や運営者の視点など、さまざまな条件を整理しながら建物を形にする必要があります。しかし、それだけではなく、「この建築が目指すべき価値は何か」という根本的な問いを常に意識することが重要だと考えています。建物は完成までに数年、場合によっては10年近くかかり、竣工後も何十年とその場所に存在し続けます。設計側だけでなくお客様も含めたチーム全体でこの建築が目指すべき方向性を共有し、考え方と形が一致した、洗練されたデザインを追求することで、長い時間が経っても古びることなく魅力を持ち続ける建築を実現したいと考えています。

学生のみなさんへのメッセージ
就職活動は、これから自分がどのように建築と向き合っていきたいかを考える貴重な機会だと思います。山下設計にはさまざまな考えを持った仲間が集まっています。皆で知恵を出し合い、よりよい建築・都市の実現に向けて共に挑戦していきましょう。