国際設計監理部/2007年入社
西川 浩平
建築に漠然とした興味から、大学では建築学科に進みましたが、大学院ではマクロな視点の都市計画や都市景観に興味が湧き、都市系の研究室で京都の町家を対象とした再開発の研究をしていました。
就職活動に際してそれまでのことを振り返った時、大学時代に設計演習を通して感じた、「空間としては何も存在しない状態から、課題を解決するための空間を創造する」楽しさに触れられる仕事をしたいという思いから組織設計事務所を志し、その中で縁があって山下設計への入社を決めました。
国際設計監理部は海外で行う設計業務に関するさまざまな業務を行っている部署で、私は国際協力に関わる業務に多く携わっています。
例えば、ウランバートルにモンゴル初の大学附属病院を建設する国際協力プロジェクトでは、日本政府の予算確保をするための準備調査から、基本設計、実施設計、入札支援、設計監理と、建設をするための一連の流れを全て担当しました。特に、予算の確保から関わるのは国際設計監理ならではの部分です。
モンゴルで日本の最新病院と同水準の建物を建設するためには紆余曲折ありましたが、建物が実際に完成した際には私が引いた線(図面)が目の前に立ち上がっている迫力で感動しました。最近ではパキスタン、インド、ミャンマーなどさまざまな建設プロジェクトに携わっています。
入社10年目の頃から、案件の規模に応じてプロジェクトマネージャーを任されます。設計だけではなく全体の工程管理・予算管理・他セクションとの調整なども含め、プロジェクト全体を管理します。もちろん品質確保のための社内チェックはありますが、マスターアーキテクトがいて上意下達で設計を進めるのではなく、各プロジェクトマネージャーが設計与条件に対して主体的に解決策やコンセプトを設定し、設計を進められる組織であるのは魅力的だと思います。
また、社内に経験豊富な構造設計者、電気設備設計者、機械設備設計者が多く在籍しているため、意匠設計者だけでは検討が難しい分野について気軽に相談が可能なところも魅力です。
仕事となると日々の業務は設計だけではありません。また、国際設計監理部は案件形成のための調査業務から、契約管理、基本設計、実施設計、工事費積算、設計監理、工事監理まで、多くの業務に携わります。そのため、設計以外の他業務を効率よく進め、設計の時間を如何に確保するかが重要になってきます。
特に基本設計はプロジェクトのベースとなる工程ですから、時間を確保するために他の業務を効率よく進めることを強く意識しています。自分の現在進めている業務がプロジェクト全体で見ると、どの位置なのかを把握して取り組むことが大事だと考えています。