機械設備設計部/2019年入社
石原 千妃呂
就職活動の際、私は学術的な興味から建築を学び始めたこともあり、様々なことを学ぶことができ、設計者の考えが全体の計画に反映できる職場を求めていました。
山下設計は様々な用途の建物を手掛けていることに加え、知見を活かして学術論文の発表を行っていることから、設計という技術力だけでなく、常に学んでいける環境があると思いました。
また、会社説明会やOBOG訪問で、社員が部署や年次を問わず自分自身の考えを発信している姿や、学生の話を受け止めて話している様子を見て、風通しが良く働きやすい職場だと感じたこともあり、入社することを決めました。
ひとつは、初めて設計を担当した時のことです。用途は複雑な設計が求められる用途の一つである病院で、さらに施設を運用しながらの改修工事でした。そのため、施工範囲や条件設定が難しい設計でしたが、設計チームのメンバーがセクションに関係なくわからないところを丁寧に教えてくれ、一緒に考えてくれたため、首尾よく仕事を進めることができました。また、この計画で建築・構造・電気の密接な関係性を実感し、それぞれが担う役割へ理解が深まりました。
もうひとつは、工場の設計を担当した時のことです。工場は非常に大きなダクトや様々な種類の配管が交錯します。設備の存在感が大きく空間性を左右するため、 BIMを用いて3Dでダクトや配管のルート検討を行いました。合理的に無駄なく納まる形のルートができたときは達成感があったと同時に、様々な検討や仕事の進め方がBIMによって大きく変わると感じました。
相手の反応を敏感に感じ取ることができるようになった点と、反応を想定して丁寧に説明を行うようになった点です。
学生時代は専門性の高い場での研究発表がほとんどで、聞く相手もその分野の専門家や学生でした。設計者になってからは、クライアントに設計内容や考え方を説明する機会が多くなりました。そのような場面では、一方的に話すのではなく、相手からの意見も踏まえ、よりよい設計とするための道筋を決めていくことが求められます。
そこで、専門的な説明だけでなく、実際に利用した時にどのようになるかが伝わるよう、利用者目線で考えるようになりました。また、説明がどのように受け取られているかを感じ取りながら話を進めるようになりました。
それぞれが自分の考えを持ちながらも、お互いの考えを受け止めて設計ができる社風が魅力だと思います。機械設備設計は、利用者がどのように感じるか、空間にどのような価値を与えるか、という点で想像しにくい分野です。機械設備設計者の目線から捉える設計の考え方が他セクションの設計者と異なる場合もあります。そのような場合でもお互いの考えを尊重し合い、率直に意見を伝えながら設計を進めていける環境があることで、各セクションが一体となって設計を行っています。自らの知識や価値観をアップデートし続けることに加え、先人の知恵や学生時代に学んだ原理・原則などに立ち返りながら「これからの空間を考える」ことができる会社だと感じています。